

お客さまと一緒につなぐ、「スマイルフォー東北 –フロム芦屋」の取り組みのひとつに、パティシエを夢見る若者への支援があります。2015年より今日まで「アンリ・シャルパンティエ奨学金」として、東北の製菓専門学校に入学する学生をサポートし続けてきました。そして今年も、皆さまのおかげでしっかりと学びを得た若者たちが製菓の世界へと羽ばたくことができました。
これからもアンリ・シャルパンティエは、お客さまと共に東北支援の取り組みを続け、お菓子が叶える「プラス1」の喜びや幸せを広げて参ります。


「スマイルフォー東北-フロム芦屋」から生まれた
若きパティシエ
皆さまからのご支援が私のチカラに。
いつかお菓子で恩返しがしたい。
宮城調理製菓専門学校 出身
パティシエ 菅原 みつきさん


パティシエを夢見る若者のために。アンリ・シャルパンティエでは、「スマイルフォー東北ーフロム芦屋」プロジェクトのひとつとして、奨学金を通した支援を続けています。これまで宮城調理製菓専門学校、気仙沼リアス調理製菓専門学校の2校と奨学金制度の締結をしており、多くの学生が巣立っていきました。昨年3月に卒業し、アンリ・シャルパンティエのパティシエとなった菅原みつきさんもその一人。彼女は、小学1年生の時、宮城県気仙沼にある学校から帰るタイミングで震災に遭いました。当時は両親に会えない不安な日々もありましたが、復興が進むにつれて家族や友人を笑顔にしたいとお菓子作りをはじめ、それ以降ずっと製菓の道を志してきたといいます。
お菓子一個分のご支援に
「貪欲に学ぶ」ことで応えたい。
高校の時には製菓の大会にもチャレンジしていた菅原さん。そんな中で進学先として出会ったのが、「アンリ・シャルパンティエ奨学金制度」のある宮城調理製菓専門学校でした。「ここでなら製菓に打ち込める、皆さまからのご支援を無駄にすることなく貪欲に学ぼう!」と入学を決めたそうです。2年間の学校生活ではコンクールにも積極的に応募するなど、皆さまのあたたかな支えに応えるために努力を惜しみませんでした。就職先には世界大会のコンクールで優勝したシェフも在籍するアンリ・シャルパンティエを志望。会社説明会のために宮城まで来てくれたアンリ・シャルパンティエの先輩から「待ってるよ!」とエールをもらいとても嬉しかったといいます。

お客さまへ、ふるさとへ。
お菓子で笑顔を届けたい。
2024年4月からアンリ・シャルパンティエの一員となった菅原さんは、現在ケーキの担当として日々頑張っています。休みの日にはお店に出かけ、お客さまの表情やどんなものを求めているのかをリサーチするなど、就職後も学ぶ姿勢は変わっていません。「美味しいお菓子で、少しでもお客さまに恩返しをしたいですから」と笑顔で語りながらも、真剣な眼差しに熱い想いを感じます。「いつかふるさとの食材を使ったお菓子も作りたい」。彼女の製菓人生は始まったばかりです。
今年も皆さまからのご支援により、製菓や調理の道を歩みはじめた奨学生たちがいます。アンリ・シャルパンティエではこれからもお客さまと共に「スマイルフォー東北-フロム芦屋」プロジェクトを通して、未来ある若者たちの夢を応援し続けてまいります。


学生時代にコンクールのために描いたケーキのスケッチ。
細かな工夫やポイントが書き込まれた丁寧なノートからは菅原さんの学びに対する貪欲な姿勢が伺えます。
アンリ・シャルパンティエが
取り組み続ける理由
復興への想いをお菓子にのせて 長期的な支援で東北に笑顔を

被災経験から一時的な支援ではなく
末永く続けていける支援へ

2011年3月11日に起きた東日本大震災の当初の支援は、有志の企業と焼き菓子を送るシンプルなものでした。阪神淡路大震災の経験から得た街の復興のために必要な長期的な支援を実現するために2012年4月「スマイルフォー東北-フロム芦屋」を立ち上げました。
「お菓子でもっと笑顔を届けたい」という私たちの想いが具体的な形となり、取り組みを続け2年が経った頃、「もっと東北の方のお手伝いを」と考えた私たちは、東北の特産品を使用したお菓子を作り、全国で販売。おいしいフルーツを生産している東北の方々へ感謝の気持ちを伝える試みをはじめました。
これらの取り組みは今も拡大を続けています。2015年には宮城調理製菓専門学校、2022年からは気仙沼リアス調理製菓専門学校にて「アンリ・シャルパンティエ奨学金」を設立。インターンシップ制度や世界トップクラスのパティシエによる技術講習会なども開催し、パティシエを夢見る東北の若者たちを応援してまいりました。それ以外にも地域の子どもたちに向けた「お菓子教室」の開催や、お菓子づくりに欠かせない生乳を製造している酪農家への支援、小・中学校の教育支援でも他企業と連携しながら進めてまいりました。
今後は、皆様からお預かりした寄付金はシュゼット財団を通じて支援団体の活動資金や奨学金として活用されます。
おかげさまで、
お客さまとともに
続けてきた取り組みが
2つの賞で評価されました。


ソーシャルプロダクツ・アワードとは
持続可能な社会の実現につながる優れたソーシャルプロダクツに光をあて、社会性と商品性の両面を評価する日本ではじめての表彰制度。東日本大震災からの復興につながるソーシャルプロダクツとして評価されました。
審査委員からの評価
阪神・淡路大震災で被害を受けた企業が自身の経験をもとに始めた東北支援である点に心を打たれた。自社の経営理念の実現に向けた取り組みの一つとして東北支援活動を位置付け実践している点は脱帽。非常にわかりやすく、購入した人はもちろん、贈答された側も、復興支援に協力的に出ていることが一眼でわかる秀逸なデザインと仕組み。実績が素晴らしく、継続して行なっているのが、評価できる。価格的にもリーズナブルであり、「お菓子を1個分減らし、そこに活動を明記する」という方法もユニーク。
人と企業の社会貢献を支援する
「公益社団法人日本
フィランソロピー協会」が主催する
「企業フィランソロピー大賞」にて、
私たちが地域の皆さま方と
取り組んできた東北支援の
取り組みが評価されました。


企業フィランソロピー大賞とは
人と企業の社会貢献を支援する「公益社団法人日本フィランソロピー協会」が主催する「企業フィランソロピー大賞」にて、私たちが地域の皆さま方と取り組んできた東北支援の取り組みが評価されました。
審査委員からの評価
「アンリ・シャルパンティエ」「C3(シーキューブ)」の洋菓子ブランドを展開する同社は、東日本大震災被災地の復興に末永く寄り添うことを目的に、2012年より特別仕様商品「Smile for TOHOKU – from ASHIYA」を販売。お菓子を1個減らした詰め合わせを正価で販売し、1個分の材料・資材等の費用にあたる金額をお客さまからの寄付として預かり、同社が同額をマッチングして現地のNPO等への寄付と奨学金による人材(未来のパティシエ)育成等に活用している。また、お菓子の材料は東北の素材を活用、パッケージデザインは東北の自然や郷土品をモチーフにしている。お菓子を通じて人々を笑顔にしたい、阪神淡路大震災時の恩返しをしたいという意思から生まれた斬新なアイデアで、支援の裾野を広げる取り組みを高く評価したい。
「スマイルフォー東北-フロム芦屋」
プロジェクトストーリー
フェーズ1通常支援期
震災直後、自社商品を東北の方々に届けることから始まりました。神戸の有志企業が集い、チャーターしたコンテナに焼菓子を詰め込みました。被災者の方々の空腹を少しでも満たし、笑顔にしたい、一心でした。このときにはすでに、最低でも10年はこの活動を続けようと決意していました。継続することこそが支えになるという信念を持っていたからです。

フェーズ2伴走型支援期
初めてスマイルフォー東北が商品化されました。定数よりも1個減らしたお菓子を正価でご購入いただき、寄付に回せる仕組みです。私たちとお客さまの力で、復興支援として生産設備に打撃を受けた食品メーカーへの生産機材の寄贈や東北の食材を東京のレストランに売り込むための営業費用の寄付も実施。被災者の自立を助けるための支援活動でした。

フェーズ3共創型支援期
次は被災地の方々に実際に商品づくりに参加していただき、支援者の一員として関わっていただくことになっていきます。商品パッケージを仙台市を拠点とする株式会社LUCK SHOWにて制作開始。また、使用する食材も東北各地の生産者にご協力いただき、コラボ商品を開発。被災者自らも被災地の支援活動にご参加いただく、より一歩踏み込んだフェーズに突入しました。


フェーズ4新価値創造型支援期
ついに被災者の方々に私たちがサポートをいただくようになり、一つステージの上がったチャリティ活動にステップアップしました。現在では震災で打撃を被った製菓専門学校の学生の方々に奨学金を支給することがメイン活動になっています。また、嬉しいことに製菓専門学校を卒業した一部の奨学生が実際にパティシエとして、夢を叶えられています。

活動詳細
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アンリ・シャルパンティエ奨学金
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トップパティシエによる技術講習会
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インターンシップ制度の導入
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おいしいTOHOKUを全国の皆さまへ お菓子でできる東北支援
ケーク・フロマージュ・アソート
<フレーズ>
- フィナンシェ
- 「金融家」という名の黄金色の伝統菓子。厳選したアーモンドを2種類と、コク深いオリジナル発酵バターの重厚な香り。
- マドレーヌ
- 創業時から愛され続けている、ふっくらした貝がら型が愛らしい古典菓子。瀬戸内レモン果汁、ラム酒、蜂蜜の爽快な香り。
- ケーク・フロマージュ<フレーズ>
- 蔵王のクリームチーズを使って焼き上げた生地に、宮城県産いちご※をブレンド。クリームチーズのまろやかなコクに宮城県産いちご※の酸味と優しい味わい。 ※宮城県産いちご91%使用(いちごに占める割合)
※スマイルフォー東北-フロム芦屋 ケーク・フロマージュ・アソート<フレーズ>は2025年8月末までの販売予定です。 ※商品ラインナップ、内容及び仕様は予告なく変更することがございます。


お菓子1個分で
つながる、ひろがる、
支援の輪
アンリ・シャルパンティエだからこそできる支援の形を模索し、スマイルフォー東北と命名した特別仕様のお菓子を販売。
お菓子の数をあえて1個減らした商品をお客さまにご理解いただいた上で正価でご購入いただき、その1個分の費用を募金金額としてお客さまからお預かりします。そして募金総額と同額をアンリ・シャルパンティエからもお出しして、復興支援団体の活動資金や、被災された学生の夢を応援する奨学金としてご活用いただいています。