バターや牛乳、クリームなどの乳製品は、みなさんもご存知の通り、パティスリーに欠かせない材料です。フランスの乳製品は、ドイツに次いでヨーロッパ第二の生産国。2009年の年間一人あたりの消費量は、バターが7.9kgでヨーロッパのチャンピオン。チーズは23.9kgでヨーロッパ3位、クリームは6kgで同4位でした(CNEIL=フランス乳製品生産者団体調べ)。世界に名だたる乳製品の国といえるのです。

そして今年9月、乳製品をテーマにしたギャラリーがパリ11区にオープンしました。その名も、「ラ・ミルク・ファクトリー」。食専門のライブラリー「ラ・ココット」のお隣です。
「ラ・ミルク・ファクトリー」の主宰者は、上述のCNEIL。消費者に、乳製品をより正しく理解してもらい、楽しく食べてもらうアイデアを提案するため、乳製品に関するアート作品を展示したり、イベントを開催。“食に関するクリエーションのラボ”なのです。
乳製品とアートというと、不思議な結びつきに聞こえますが、これまでも「ラ・ミルク・ファクトリー」は、さまざまな会場を借りながら、世界の牛乳を紹介する写真展や、チーズの「ピエスモンテ展」などを開催。テーマも作品も、どれも斬新でした。バターやヨーグルトなど、ひとつの素材に絞ったカタログも発表していて、楽しいイラストとともに、栄養価や種類、レシピなどを紹介しています。
現代のパティスリーや料理には、もちろん高いデザイン性も求められるわけですが、このギャラリーでは、バターやチーズといった食材そのものが、十分にアートの対象になっています。しかも、乳製品生産者団体という公的な団体が、アートと食クリエーションの場を創って広報するという点も、フランスらしく、食文化に対する懐の深さを感じます。
現在、ギャラリーで開かれているのは「デザイン・シュール・アン・プラトー Design sur un plateau」。直訳すると、「プレートの上のデザイン」という意味。6人のデザイナーが手がけた、チーズ用プレートを展示しています。2012年1月14日まで開催していますので、パリを訪れる機会のある方は、足を運んでみてください。
LA MILK FACTORY
5 rue Paul Bert, 75011 Paris
営業時間:火曜~土曜 13時~19時
入場無料
http://www.lamilkfactory.com/



